投資の意思決定の指標となる「回収期間法」がある

資金調達をするに当たって、将来見出せるだろうであろう利益を見越して「投資する」ということもあるでしょう。

元々貯めていた貯金を使ったり、親族や友人に借りたりと色々な資金調達の方法は挙げられます。その際に1つの指標となる「回収期間法」があり、キャッシュフローの場面では多用されている用語なのです。

回収期間法とは?

回収期間法とは、自らが投資して資金調達したお金が何年で回収できるのかをあらかじめ推測して、自社で定めた期間よりも短ければ投資を行なうという方法です。

具体的に数値を用いて説明した方が分かりやすいため、以下に年数と実際の収支を推測したつもりで記載していきます。

具体的に数値化して説明すると…

  • 現在(創業前) 自己投資  500万円
  • 1年後  現金回収  100万円
  • 2年後  現金回収  200万円
  • 3年後  現金回収  200万円

上記を見ると、1年後~3年後で100+200+200万円で、500万円の自己投資の分が回収できることになりますよね。自社で定めた期間が仮に5年とすれば、3年で元がとれる計算になるため、この場合は投資に踏み切ろうという結論に至るというものです。

メリットもデメリットもある回収期間法!

見た目に数値化して分かりやすく説明する側も説明しやすいので、目安として非常に重宝されています。ただし、経営上にはさまざまな困難が起こり得るので、全てがその通り上手くいくわけではないでしょう。そのため、リスクがやや大きいとも捉えられるわけです。

取引先に商品を販売した際に生じた債権

こういった投資としての目安を達成するために、現金として回収するものはしっかりと回収していかなければならないでしょう。取引先に商品を販売した際に生じた売掛金についても、その1つとして挙げられてきます。

売掛金はなるべく早く回収できるように相談する

売掛金は商品を購入した分を支払いサイトの期日まで待っているわけですから、できるならば支払いサイトを短くして迅速に回収した方が安心するでしょう。

相手先企業で定められている規定もありますが、なるべく支払いサイトを短く設定して貰うように、売掛先企業にも相談することが理想的なのです。

社内でも厳重に管理して、遅延なく回収する

もしも支払日になっても支払われていなかった場合には、そのまま放置することなしに、すぐに売掛先企業と連絡をとるなどして管理を徹底することが大切です。支払い日までにミスなく振り込んである方が、その後の取引もお互い良好に保てることでしょう。

買掛金の場合には、なるべく後払いが望ましい

逆に自社が買い物をして、支払いサイトの関係で後払いになっている買掛金があったとします。その場合には少しでも遅くまで支払いを延ばすことができるため、最初の契約の際になるべく後払いに設定して貰う方がありがたいのです。

もちろんしつこく説得するのは良くないため、お互い良識の範囲内で話し合いを設けるようにしてください。

まとめ

資金調達の目安となる「回収期間法」、売掛金・買掛金の回収時期について、理解は深まりましたでしょうか?特に経営が安定していない時期に関しては、こういったテクニック・工夫も取り入れて、上手く乗り切っていきましょう!

この記事を読むことで、今から起業を考える方・キャッシュフローの改善に悩んでいる方の、少しでも参考になっていれば嬉しいです。