支払額は余裕を持って用意しておく

日常生活においてもそうですが、支払いがある場合には支払い日よりも早めに現金を用意して、入金するのが望ましいでしょう。企業の経営においても同様に言えることで、商品を購入したことによる買掛金・家賃・経費などの費用は、余裕を持って用意しておくべきなのです。

これを前提とした上で、少しでもキャッシュフローを改善する方法として、支払い方法(後払い・それ以外)について触れていきましょう。

買掛金の回収はなるべく遅くなるように相談する

商品を購入して、翌月末にまとめて支払うというような「支払いサイト」があります。支払いを先伸ばしにしたいというわけではなく、支払いサイトが30日と45日の会社があったとすれば、45日の方が支払いに余裕が持てますよね。多くは相手先企業から提案されるかと思いますが、自社からもある程度の希望は出しても良い部分だといえます。

売掛金の回収は迅速に行なえるよう設定する

自社商品を購入して、売掛金として期日を決めて回収する予定だったとします。もちろん決められた期日に回収できれば問題ありませんが、期日過ぎても入金が確認できないと自社のキャッシュインがなくなるので、お金の回りが悪くなってしまうわけです。

売掛金の回収は自社でもしっかり管理しておき、決められた日に回収する流れに持っていけると良いものでしょう。

法人向けカード(クレジット・キャッシング)を用いる

自社の経費を支払う用に、法人専用のクレジットカードがあります。通常のカードと仕組みは同じですが、個人ではなく会社として使用していると捉えられるのです。

経費程度なのでそこまで限度額は高くありませんが、キャッシングがついている法人カードもあるといいます。どうしても現金が足りない時には微弱にはなりますが、キャッシング機能があれば現金化も可能なわけです。

後払い以外で適切な支払い方法は?

  • 支払いは基本的に後払いにする
  • 余裕を持って現金を用意する

ということは分かりましたが、そうであっても後払いでない方が良い場合もいくつかあります。例えば以下の2点が挙げられるでしょう。

クレジットカードの一括払いを利用する

クレジットカードの使用自体は後払いと変わりありませんが、リボ払い・定額払いなどで支払いを繰り越さない限り、一括払いであれば特に利子はかからないはずです。そのため、支払日に使ったお金を用意できれば、特に自社としては損をせずに使用できるわけです。

支払日に使用した分の現金が用意できる状態に、こちらも厳しく管理しておく必要があります。

前入金して貰い商品を提供する

顧客が自社商品を購入する際に、一括払いで現金で支払ってくれたり、前入金を確認してから商品を送付したりすることもあるでしょう。この場合には自社にキャッシュインがあるため、入ってきた現金でまた別の取り組みをすることもできてプラスになるのです。

中小企業では大きなお金が動くためにあまりない例ですが、ネットバンキングも近年は多いため、迅速に対応しやすい方法だといえます。

まとめ

基本的に支払いは後払いにするのが鉄則ですが、決して支払いを先延ばしにしたいという意図ではなく、支払いに余裕を持たせるために行なうキャッシュフローのプロセスだと理解してください。その時手元にいくら現金があって、いつ支払いがあって、とまずはキャッシュイン・キャッシュアウトを管理することがスタートでしょう。

この記事を参考に、主に新しい取引先と取引を始める方・起業したばかりでキャッシュフローが安定しない方の参考になれば嬉しいです。